現在形では収まりきれない可能性

創作の自由度が高いのがエレキギターの特権だろう.だからといって,形から入っていく訳でもなく,ましてや無理に人が驚くようなギターを作ってやろうとか考えない.

よく鳴らすことの出来るプレイヤーが居なければ,ギターの存在価値は全くない.『我々はいつでもプレイヤーに鳴らされている.』といい意味で認識している.一本仕上がった時に「鳴り」に優れていたり,「キレ」を持った楽器であったり,最高の弾き心地を持っていたり,その一瞬に作り手としての醍醐味を感じる.

素材のポテンシャルを最大限に活かす.
活かし切った結果が,最高のデザインだと考える.

樹の他に,カッパー,アルミ,FRPまたはカーボンファイバーなど各々には,良さと音の存在がある.どれもマテリアルとして選ぶかは目的に依るが,今の時代こそ選べるマテリアルは,今のデザインに遣わせてやりたい気がする.「伝統的な楽器の形をそっくりそのままFRPで作りました」そんなギターを時折目にするが,それを我々は未来形とは呼ばない.カーボンファイバーなら自由な造形と軽さや強さを活かしてやればいい.チタンなら音の立ちあがりの早さ,カッパーはファットだとか,そうやってマテリアルの特性を最大限に活かしてやれば良い.ごくごく当り前のことをやってみる.そう考えて積み重ねていったモノが高品質なデザインとなる.
ZODIAC-FUTURES』そこに,半世紀前とは違う未来を我々はイメージしている.


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